2015年10月5日月曜日

布引観音(釈尊寺)



布引観音(ぬのびきかんのん)として有名な釈尊寺(しゃくそんじ)は、長野県小諸市にある天台宗の寺院で山号は布引山である。

創建は伝承によると神亀元年(724年)であるから、1200年以上以前であるわけである。

本堂は旧国宝で現在は国指定重要文化財である。

「牛に引かれて善光寺参り」伝説発祥の地としても知られており、本尊は聖観世音菩薩である。

ちなみに「牛に引かれて善光寺参り」というのは、昔、長野の善光寺近くに住んでいた不信心で欲深い老婆が、軒下に干していた布を隣家の牛が角に引っかけて走り出したのを見て、その牛を追って文句百曼荼羅をほざきながら歩いて行くうちに善光寺にたどり着き、それがきっかけで度々善光寺に参詣するようになり、信仰の道に入ったと言う故事言い伝えである。

老婆はあれこれあって、家に帰って近くの観音様にお参りすると、牛に持って行かれたはずの布が観音様に足元にあるではありませんかてなことで、その観音様が布引観音であるつーことであるが、この地は善光寺から50km以上離れているのである。

ぜんぜん近くではないではないかとつーよーなツッコミを入れてると尺が足りなくなるので、スルーするのであるが、とにもかくにも、実際に行ってみると、とんでもない山奥を延々登らされるのである。

動画は、延々15分ぐらい険しい山道を登った果ての最後の方であるのでその険しさはわからんと思うが、布引観音のおわす本堂はいわゆる投入堂(なげいれどう)に近い建築様式の建物で、山の中腹の岩盤に無理やり建てたお堂であるのである。

この投入堂の建築業者の先駆けが修験道開祖の役小角であると言う説があるが、つまり、修験道の修行は当時の寺院建築の大工さんが、とても建築不可能と思える山の中腹の岩盤に投入堂を造るための建築に関する修行の一環であるということであるわけである。

まあ、その真偽はともかくとして、そのぐらいとんでもない場所にあるのであるが、これが、意外や意外の大人気で、山麓の駐車場には平日であるのにけっこうな数の車が停まっていて、参道の山道からはどんどん老若男女や小さな子供連れのご家族が下りて来るのである。

参道というよりは登山口には、たくさんの原木の杖が置いてあり、老人老婆や足の弱い人はこれを持って登りなさいてなことであるらしいのであるが、もちろんあたしはそんなものを持って登るわけもなくて、颯爽と手ぶらの登坂となったのはゆーまでもないことである。

まあ、神社仏閣の石段登りをこよなく愛するあたしとしては、さらに嬉しい15分の極楽登山街道であるので、心置きなくその極楽を堪能して、「これじゃあ、この寺の住職さんは大変だが、修行といえば修行であるので、ありがたいありがたい」とへろへろになって境内にたどり着いたら、車が停まってたのである。

境内の裏の方から山麓まで車道があるらしく、住職さんは車で行き来してるわけである。

「ううむ、修行が足らん」と言いたいところであるが、大きなお世話であるので言わなかったのは言うまでもないことである。

それで、本堂にお参りしたら、足元に猫がおられたので、これも仏縁とゆーことでなむなむしたのは言うまでもないことである。



かわいいでちゅねー。

ううむ、いかんな。

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